「~させていただきます」という敬語は正しいのか?という問題について考えます。
本やネットで調べてみると…
- 間違っている敬語ではない
- 現在は多用しすぎている傾向がある
ということがわかったのでまとめてみます。
よく聞く「させていただきます」
今回はこちらの本を参考にしました。
敬語の使い方が面白いほど身につく本 ―――あなたの評価を下げている原因は「過剰」「マニュアル」「繰り返し」 (ビジネスベーシック「超解」シリーズ)
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はいっ、これです!!
無料で読むことについて、誰かに許しを得る必要があるような言い方ですね。
でも実際は、Amazonプライム会員として毎月500円支払をし、読み放題の権利を持っている私が、自ら選んでこの本をダウンロードしたのです。
ですから本来は
でよいわけです。
実際ブログではこんな言い回ししませんが、日常的会話では使っている方多いですし、私も仕事で使ってしまいます。
本来は相手に許可を得て何かをするときに使う敬語で決して変な日本語ではないようです。
ただ現代では、口癖のように使ってしまっているところがありますよね。
『敬語の使い方が面白いほど身につく本』によると、
「このたびの選挙に立候補させていただきました」
という選挙中によく聞く挨拶。
これは本来自分で立候補したのだから
「このたびの選挙に立候補しました」
でいいはずなのです。
なのに自分から立候補したと強調したくないのか、「させていただきました」を使う方いますよね。
そこまで深い意味を持って使っていなくても、何度も聞くと違和感を感じます。
と思ったのですが、とあるネット記事をきっかけに違和感の理由を自分なりに考えてみました。
「させていただきます」を使う理由と違和感
そのネット記事はこちら。
まず記事の筆者の分析によると、
今や「させていただく」は、相手への敬意(謙譲語)から、自分の丁寧さを示す敬語(丁重語)へと変容しているのではないか
とのことです。
その上でこの記事の筆者は、時代の変化と共に使う人の言語意識も変化していくものだと整理していて、決して「させていただく」を否定していません。
ですが…言語意識が変化してもやはり「させていただく」は問題提起されています。
それは「させていただく」に違和感があがるからで、私はその理由が記事中の
「謙虚な自分を表すため」
にあるのではと考えました。
謙譲語含め、相手への敬意が敬語の本来の目的のはずが、
「謙虚な自分を表すため」の敬語を連発すると
って感じで、主役が相手ではなく”自分”になりますよね。
まとめると…
「させていただく」を連発すると、
- くどく感じるので耳障りで
- 自分の丁寧さをアピールされているようで
- だんだんうっとうしくなってくる
ということです。
おわりに…
「させていただきます」連発の違和感について考えをまとめてみました。
それにしても日本語は奥が深すぎです。
今回「させていただきます」は最近問題視されてはいるものの、決して使えない言葉ではないことも分かりました。
特に相手の許可が必要なことをするケースでの使用は妥当とのことです。
ただ口癖にならないように、
と意識しておくといいかもしれませんね。
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